冷蔵庫も売れる「オークション」、そもそもどんなもの?

中古冷蔵庫をネットオークションで売買

「オークション」といえば「ネットオークション」が思い浮かぶほど、インターネット上での取引が多くの人に浸透しました。
冷蔵庫をはじめとする白物家電も取引されており、その人気は衰えません。
一方、高額の美術品などが競り落とされるような、昔ながらの「オークション」というと、一般的にはあまりお目にかかることがなく、敷居が高いイメージです。
「オークション」とは具体的に、どのようなものでしょうか。

オークションとは

日本語では競売(きょうばい)または、競り(せり)といいます。一番良い条件で売却するために、その条件を買い手に競わせるものです。 買い手が「この値段なら買う」という金額を示して競い合い、最高の金額をつけた者が「落札者」として買うことができます。 食品(肉、魚、野菜など)、家畜、花苗、中古車、美術品、差し押さえの土地などの取引に使われます。

オークションの歴史

紀元前490年頃の歴史家・ヘロドトスが、世界最古の歴史書『歴史』の中に、「バビロニア人の若者たちの間で、結婚相手をセリ落とす催しがあった」と記しています。それが記録に残る世界最古のオークションです。結婚相手をオークションで競り落とすとは、なんとも古代らしく、なんとも驚きです。

近代に入ると、アートや骨とう品の取引でオークションが開催されます。実際のオークションにはなかなか立ち会えませんが、最高金額が提示された際に、「オークショニア」(オークションを取り仕切る人)がハンマーを鳴らす場面は、映画やドラマなどで見かけます。 このようにオークションは、時代によって品物が変化しながらも、古い時代からいまなお続く商取引です。

オークションの種類

オークションには、さまざまな方法が存在します。

「公開入札方式」

入札者が互いに提示価格を知ることができるのが「公開入札方式」です。この方式はさらに以下の2つがあります。

  • 「イングリッシュ・オークション」
  • 「ダッチ・オークション」

「イングリッシュ・オークション」は通常のオークションで、買い手が買いたい金額を提示していき、最高価格を提示した者が落札できる方法です。

「ダッチ・オークション」は売り手が最高価格から徐々に値を下げていき、買い手は買ってもよい価格のときに競り落とします。バナナのたたき売りをイメージすると、わかりやすいです。

「封印入札方式」

競合者間で、お互いが提示した価格を知ることができない入札の方法です。この方式もさらに2つの種類があります。

  • 「ファーストプライス・オークション」
  • 「セカンドプライス・オークション」

「ファーストプライス・オークション」は通常のオークションで、最も高い提示金額が支払額に設定されます。

「セカンドプライス・オークション」でも、購入できるのは一番高い価格を提示した人です。
しかしその購入価格は、2番目に高く提示された金額で設定されます。
(競合者がいない場合には、売り手の示した最低金額になります。)

「逆オークション」

このオークションは買い手を決める通常のオークションとは逆で、売り手を決めるためのオークションです。政府や公共団体の、工事の落札で採用されているといえば、イメージがつきます。最も安い金額を入札した人が落札し、工事を受注します。