まず東京で発売される「ロボット家具」のソファーとは?

東京とソファー

ソファーの付いたロボット家具とは……?

2019年6月4日、イケアは1台で「ソファーを備えたリビングルーム」「ベッドルーム」「ワークスペース」「ウォークインクローゼット」の役割を果たす多機能ロボット家具『Rognan(ログナン)』を開発したと発表しました。

このロボット家具は、最大稼働時でも3メートル×3.5メートル(約6畳/10.5平米)に収まるサイズで、十分な広さのベッドと3人掛けの大きなソファーを備えつつ、狭いワンルームなどに置くことを目的としたコンパクト設計となっています。

イケアがこういった多機能ロボット家具の開発に着手した背景には、都市部の人口増加問題があります。

国際連合の調べでは、2018年の時点で世界の人口の55%が都市部に住んでおり、2050年には68%まで増えると予想されています。現在、毎週150万人もの人々が都市部に住まいを移していて、それによる人口密度の上昇に伴い、都市部の住居はどんどん狭くなっていっているとのこと。

そこでイケアは、アメリカのロボット家具開発の新興企業『Ori(オリ)』と共に、住居の狭さから生じるストレスを軽減させるためのソファー付きロボット家具を共同開発するに至ったそうです。

部屋が狭くてもソファーは必須?

Oriのロボット家具は、これまでアメリカ国内向けにいくつか制作されていますが、それらにはあったテレビ台などの機能が、今回のアジア都市部向け家具には搭載されていません。

調査の結果、アジア都市部ではテレビ台よりも、ソファーの機能や収納スペースが重要だと判断されたのだそうです。

『Rognan』のソファーは、背もたれの幅もあって奥行きはそれほど広くありませんが、3人掛けとして設計されているかなり大型のもので、改良されれば座り心地や使い勝手がより良くなるのでは、と思われる作りになっています。

部屋が狭いせいでストレスを感じてしまう。だからこそ、くつろぎのスペースとしてのソファーが重要視された、ということなのかもしれませんね。

イケアのソファー付きロボット家具、発売はいつ?

イケアのこのソファー付きロボット家具は、2020年に発売が予定されています。最初の販売地は、人口密度が高く、部屋が狭いことで有名な都市「東京」と「香港」になるとのこと。

価格はまだ分かっていませんが、「ロープライスでシンプル」をコンセプトとする、イケアの価格帯に見合ったものとなるのではないかと予想されています。