中国がスクラップ輸入を停止した理由
2018年、中国は、スクラップなどのいわゆるゴミ類の輸入を停止しました。
中古エアコンなどの廃金属、ペットボトルなどの廃プラスチック、電池、未選別の紙など、大量のスクラップを中国に頼っていた日本にとっては大ニュースです。
中国はなぜ、廃棄物輸入を停止したのでしょうか?
中国国内の資源の確保
もともと中国が日本の廃棄物を受け入れていたのには、大きな理由がありました。国内での資源不足を補う、つまり安価な資源の獲得でした。
しかし、近年の中国の経済成長は著しく、自国でも廃棄物が増加し、日本の廃棄物に頼る必要がなくなっていきました。
環境問題
中国が輸入したスクラップの中には、大量の汚染物質が混入していました。
廃棄物をリサイクルする際、まずは人件費の安い農民たちが、手作業でこの汚染物質を洗い流しつつ、分別作業をします。
そのときに出る汚泥や洗浄用の薬品を、川にそのまま流していたのです。 その結果、川のある村の農作物は汚染され、川の魚も全滅したといいます。
高まる国民の不満の声に、中国政府がやっと動き出したというわけです。