プラズマテレビの歴史
テレビだけじゃない、世界を構成しているプラズマ
「プラズマテレビ」と聞いても、そもそもプラズマとは何なのか、あまりピンとこない人も多いのではないでしょうか。 実はプラズマとはテレビだけに使われているものではなく、むしろ世界を構成している物質と言っても過言ではありません。
水が温度によって氷→水→水蒸気へと姿を変えていくように、この世の物質は温度変化によって状態を変化させます。 そして温度が数千~数万度以上に達すると、原子の元となる原子核と電子が電離してしまいます。 プラスの電気を帯びた原子核とマイナスの電気を帯びた電子は空気中を自由に動き回り、この荷電粒子を含む気体のことをプラズマと呼びます。
プラズマテレビは、透明な電極で希ガスを挟みその外側をガラスで覆った構造になっています。 希ガスは電圧をかけられることでプラズマ化し、紫外線を生み出します。 この紫外線がテレビのガラスに塗布してある蛍光体を直接光らせることで映像を表現しているのです。
かつては高額買取の主流だったプラズマテレビ
プラズマテレビは、1990年代後半に薄型・大型・高精細のテレビとして登場し、その後の地デジ化によって一気に注目を集めました。 色のコントロールに優れていることからスポーツ映像や暗いシーンのある映画の視聴に最適で、また、低コストでの大型化が可能なため、大画面で高精細な映像を楽しむにはうってつけのテレビです。 そのため買取でも高額査定されることが多く、プラズマテレビは一時代を築くこととなりました。
そんなプラズマテレビですが、その人気は販売・買取ともに下火になっていきます。 というのも、プラズマテレビは大型化がしやすい反面小型化が難しく、消費電力が液晶テレビの1.5倍であること、プラズマの特徴ゆえにテレビ本体が熱を持ち熱くなりやすいなどのマイナス面が目立つようになってきたのです。 さらに決定打となったのが、難しいとされていた液晶テレビの大型化・高精細化の急激な進歩と低価格化でした。 液晶テレビがプラズマテレビに負けないレベルに高品質化したことにより、「同じくらいの品質なら液晶テレビの方が省エネで良い」と考える人が増えていったのです。
プラズマテレビの高額買取は難しい?
液晶テレビの勢いに押され、現在では大手電機メーカーでも製造が終了になっているプラズマテレビ。 最盛期に比べれば買取に出す人が減ってきているのが現状です。 しかし、だからといってプラズマテレビの中古品を欲しいと考える人がいないわけではありません。 状態が良く、比較的最近製造されたプラズマテレビであれば需要もあるため、特別に低い買取金額になってしまうということはありません。