テレビなど家電下取りの仕組み

新しいテレビが安くなる、中古のテレビが下取りで高くなる理由

そもそも、テレビの『下取り』ってどういうもの?

『下取り』とは、消費者が新しい商品を購入することを条件に、それまで使用していた古い商品を小売店側が「買い取る」ことを言います。

テレビなどの家電製品の下取りの場合、中古品の買取とは違い、商品として再び市場に流通させることを前提としていないので、非常に古いテレビや、故障したテレビなどでも下取りしてくれることが、「以前は」多かったようですね。

現在では、テレビの販売促進キャンペーンの際にしか下取りを行っていなかったり、古すぎるテレビ、故障しているテレビは下取りしない、という小売店もかなり多くなっています。

テレビの高額下取りって、どうして高額になったりするの?

家電販売店などでは、テレビをたくさん売りたい時期や季節に高価下取りのキャンペーンを打つなどして、消費者の購入意欲を上げるよう努力しています。

ですがその場合、高価な下取り金額を販売するテレビに上乗せしていることがほとんど。

なのでキャンペーンの時に、古いテレビを下取りに出さずに新しいテレビのみを購入すると、普通に購入するよりも割高になってしまうことがあるので注意が必要です。

逆に、下取りを希望するテレビがある場合には、高価下取りキャンペーンの期間を利用すると普段よりお得にテレビを購入できることが多いので、そういったキャンペーンはしっかりチェックして、上手に利用したいところですよね。

『下取り』って『割引』と同じなのに、なぜお得に感じる?

たとえ古いテレビがそこそこの額で下取りされたとしても、割引率としてはそれほどでもない、ということがすごく多いですよね。それでも人は、自宅にある、購入からそこそこの年数が経ったテレビを下取りしてもらえると思うと、何故かお得感を感じてしまうよう。

そういった心理を『保有効果』と言うそうです。

人には自分の持っているものを高く見積もってしまいたくなる心理があるのですが、でも頭ではちゃんと「古いテレビが高く売れるわけがない」という現実も認識しています。

そこに「テレビの高価下取り」というキャンペーン情報が入ってくると、つい「今買わないとお得を逃してしまう!」という気持ちになってしまうのだとか。

それに加えて、下取りを申し込めば、不用になったテレビを新しいテレビの配送と同時に持って行ってくれて、処分の手間が掛からない、というのもありますよね。

テレビをはじめとした家電などの大きなゴミは、処分しようと考えるだけでもエネルギーを使うので「自動的に持っていってもらえる」というのは心理的・肉体的負担を大きく軽減してくれます。

また、家電リサイクル法に絡む面倒な手続きも、販売店がすべてお膳立てしてくれて、自分で段取りしたり、あれこれ考えたりする必要もないのでとても「楽」ですよね。

そういった下取りにまつわる諸々のオマケも、ただの割引にはない『下取りお得感』の内に含まれるのかもしれませんね。